N1 言語知識 023
 

問題5 次の(   )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

26  この美術館の絵を全部見ようと思ったら、半日(   )足りないと思います。
1 にわたって  2 にかけて    3 までは    4 では

27  部屋の広さも考えず、店員に勧められる(   )、大きいテーブルを買ってしまった。
1 まま     2 ままを     3 ままでも   4 ままなのに

28  A社の元社員が11日、突然の解雇を不当(   )、解雇取り消しを同社に求める訴えを起こした。
1 となって   2 になって    3 として    4 にして

29  下水道工事中、ご不便をおかけいたしますが、どうかご理解(  )、よろしくお願い申し上げます。
1 いたしたく  2 いただきたく  3 差し上げたく 4 申し上げたく

30  間違い電話をかけてきて謝りもしないとは、失礼(   )。
1 でならない       2 ではいられない
3 極まりない       4 に越したことはない

31  (電車の中で)
A「いつもならこの時間帯は込んでるのに、今日は空いているね。」
B「祝日だからね。」
A「あ、そうか、どうりで空いてる(   )。」
1 こともある  2 に決まっている 3 に違いない  4 はずだ

32  今回の事件で山田氏の政治的影響力が完全に失われる(   )弱まることは間違いないだろう。
1 ことはないにしても   2 ことはないにもかかわらず
3 ほかはないにしても   4 ほかはないにもかかわらず

33  「三歳までの育児は母親がすべてだ」という人もいるが、子育てをするのが母親で(   )、必ずしもそうではないと思う。
1 なくてはならないからといって   2 なくてはならないかというと
3 あるわけにはいかないからといって 4 あるわけにはいかないかというと

34  もう二度と恋(   )と固く心に誓ったはずだったが、知らず知らずのうちに彼女のことが好きになっていた。
1 こそするものか          2 などするものか
3 こそするものなのか        4 などするものなのか

35  先日提出した私の意見書は、単に決定に至るプロセスの問題点を指摘(   )、そのものに反対するものではありません。
1 しそうになったにすぎず      2 しそうになったほどで
3 しようとしたにすぎず       4 しようとしたほどで


問題6 次の文の ★ に入る最もよいものを、1‧2‧3‧4から一つ選びなさい。

36  このレストランは          ★      と評判だ。
1 だけあって   2 主人が        3 魚屋も経営している   4 魚料理がおいしい

37  一度お支払いいただいた代金は、         ★      返金できません。
1 たとえ   2 あろうと    3 理由が       4 いかなる

38  そもそもこの情報が、責任者である僕に          ★      と思う。
1 伝わっていない   2 おかしい   3 こと     4 からして

39  アルバイト先の仲間は、みんな          ★      話題が弾んで、いつも盛り上がっています。
1 こともあって    2 ならではの  3 同世代    4 年が近い

40  名誉を重んじる彼が、     ★          いられなかったのだろう。
1 とあっては     2 犯人扱い   3 黙って    4 された

問題7 次の文章を読んで 41 から 45 の中に入る最もよいものを、1‧2‧3‧4から一つ選びなさい。

41 、それを直すために整形をほどこす必要などはないだろう。“蓼(たで)食う虫 も好きずき”という世の中では、むだなものはなにひとつない。どんなに顔が醜くても、またそれ相応の天職もあるだろう。
しかも人の容貌というのは、心の作用によって少なくともその表情を変えることができる。そして人の顔色を読むには、骨格や肉づきがどうなっているかよりも、むしろその表情に 頼 ることのほうが多い。米国の大統領リンカーンは、有名な醜男(ぶおとこ)であった。しかし、親しくこの人に接した者は、彼の青ざめた顔や大きな口、くぼんだ目などは忘れて、その慈愛に富んだ表情にのみ魅了されたという。
42-a  の改造はできなくても、  42-b  の改良はできる。もちろん、 42-b を改造したからといって、ただちにそれが 42-c  にあらわれることはないかもしれない。また、相手が容貌と心との見分 けのつかないような人なら、結局のところ親しく接してはくれないかもしれない。だが、「外部の顔のために何を苦しんでいるのか。どうしてこんなもののために進取の気性を奪われ、いたずらに卑屈で引っこみ思案になっているのか」と思えるくらいになれば、 43  。
また、外部にあらわせない秘密をもっている場合も同じである。道徳上恥じるにたりない秘密、 44  自分の心に照らして恥ずかしくない秘密ならば、暴露したところで一時の笑い話となるが、ちょっとしたご愛嬌ですむだろう。そのために心を痛め、胸を苦しめ、人に顔を見られるのを恐れるにはあたらない。
田舎から上京した人は、東京の流儀を知らないために、何かにつけて無礼な振る舞いをするのではないかと心配する。だが自分の心にたずねてみて、人に無礼を働く念 が少しもなければ、動作がぎこちなくても人は許すだろう。また、 45  。
(新渡戸稲造『現代語で読む最高の名著「自警」自分のための生きがい』三笠書房)


41
1 顔が醜いとは言うものの
2 顔が醜いのは言うまでもないが
3 顔が醜いにもかかわらず
4 顔が醜いからといって

42
1 a心   b顔   c心
2 a顔   b表情  c顔
3 a顔   b心   c顔
4 a表情  b顔   c表情

43
1 一瞬だけ心がはればれしてくるに過ぎない
2 心がはればれするとは言えないのではないか
3 一概に心がはればれするとは限らない
4 心もはればれとしてくるにちがいない

44
1 結局  2 すなわち  3 ただし  4 いわゆる

45
1 自分の良心も必ずそれを許すものである
2 自分の良心はそれを許すはずがない
3 自分の良心に聞いてみてもわからない
4 自分の良心がそれを許さないまでもない


 

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